私たちがご飯として食べている米は、炊飯に適したジャポニカ米。粒の小さい短粒米ですが、日本で栽培されている米の種類は実に多彩。新品種もここ6年で約120種開発され、今やうるち米246品種、酒造好適米93品種、もち米55品種の計394種を数えます。

日本におけるご飯料理は幅広く、前項の行事食のバラエティに加え、おにぎりにすれば携帯食となり、お粥にするとより消化がよいなど、シチュエーションに合わせて巧みに使いこなしてきました。明治以降は、海外の食文化を取り込みながら、日本ならではの多様化を遂げ、今も広がり続けています。たとえば、チキンライス、チャーハン、オムライス、カレーライスなどの洋風のご飯ものなどは、米の応用性の高さを示しています。また、団子や煎餅などの菓子類になったり、もち米は、蒸しておこわや赤飯に、ついて餅に、乾燥させて和菓子の材料に……。また米は料理ばかりではなく、酒、酢、みりん、油、麹など、調味料の原料としても重用されてきました。

粒食だけでなく、昔から粉に挽いたものもさまざまに使われています。もち米から作った粉では白玉粉、餅粉、道明寺粉、寒梅粉、みじん粉など、うるち米なら上新粉などがあります。これらは和菓子になくてはならない材料です。
「最近脚光を浴びているのが、うるち米の米粉の洋菓子への活用です。小麦粉の代わりになるので、小麦アレルギーの方にも安心です。小麦粉よりもキメが細かく、油を吸いにくい。そしてグルテンを含まないので、水で溶いてかき混ぜても粘りが出ないのが特徴です」と語るのは服部学園理事長の服部幸應氏。肉や魚を焼く時にまぶせば、カリッと焼き上がり、揚げ物の衣に用いれば、さっくりカラリと揚がります。また少々白濁しますが、葛や片栗粉のようにとろみをつけることも可能、と用途は多彩。今やパンやパスタ、パンケーキ、クッキーやケーキなどにも幅広く活用されるようになっています。