野菜をベースとした ヘルシーな食事

バランスの献立「一汁三菜」

和食がヘルシーな要因には、食材、調理法に加えて、「一汁三菜」という伝統的な献立の立て方もあります。平安時代後期の絵巻物にはすでに一汁三菜が描かれていますから、1000年以上続く日本の食事の基本形です。

「一汁は1種類の汁物。おもに味噌汁を指します」と、永山久夫氏。「三菜」は3種の「菜」(主菜1品、副菜2品)のこと。これに「ご飯」と「漬け物」が加わった構成が「一汁三菜」。ご飯と漬け物は必須、かつ、数も1種に決まっているので、あえて数えません。

「三菜のうち1品はメイン。魚介が主体で、たまに肉類か卵を。あとの2品は副菜で1品が野菜、1品が豆類か大豆加工品。ご飯でエネルギー源となる炭水化物をたっぷり摂り、汁物で水分を、おかずでその他の栄養素を、という考え方です」と永山氏は言います。山のもの、海のもの、川のもの、野のもの、里のもの……その土地、その時季に手に入るものをバランスよく配します。

「食べる時には、汁、ご飯、菜、と順に箸を進めます。味噌汁や漬け物があるおかげで、健康メリットの高い発酵食品を知らず知らずのうちに口にできるのも、日本型食生活のよさでしょう。ご飯を中心に、一食でたくさんの食材をバランスよく摂れるスタイルが根を下ろしていたからこそ、洋風のおかずも『菜』として自然に受け入れることができたのです」と永山氏。

加えて見逃せないのが、食事のたびに飲む日本茶です。食事時に限らず、卓上に急須と茶筒を常備して、折にふれてお茶をいれるのが日本の家庭の風景。カテキン類、テアニン、フラボノール類など煎茶の水溶性成分の期待される効能・効果についての関心は高く、ここ数年来、研究対象であり続けています。